足底内在筋は足部の動的な安定化機構として重要な役割があります。足底内在筋の1つ1つは小さな筋肉ですが、協調して働くことで、足部には欠かせない機能の多く提供しています。
足底内在筋の弱化や萎縮が生じると足部の機能低下を引き起こし、足底筋膜炎、外反母趾、扁平足、アキレス腱症などの疾患やバランス機能の低下に関連していると報告されています。そのため、足底内在筋の萎縮に関連する疾患発生の予防やバランス機能を改善させるために、足底内在筋のトレーニングが行われることが多いです。
そこで、今回の記事では臨床で実施されることが多い、4つの足底内在筋トレーニングを紹介し、それぞれのトレーニング事でどの筋肉が活性化されやすいのかを検討していきたいと思います!
紹介する4つのトレーニング
・Short-Foot Exercise
・Toes-Spread-Out Exercise
・First-Toe–Extension Exercise
・Second- to Fifth-Toes–Extension Exercise
1.足底内在筋のトレーニングと活性化
まず結論から記載します。今から紹介する4つのトレーニングは、すべて足底内在筋を活性化させます。MRIを使用した研究では。筋活動を8.9%以上活性化したと報告しています。
1-1.Short-Foot Exercise
Short-Foot Exerciseは足指の屈曲や足底外在筋の収縮を伴わずに、中足骨頭を踵骨に近づけて内側縦アーチを短縮・挙上する運動です。
この運動では小趾外転筋(34.9%)、母趾外転筋(29.7%)、短趾屈筋(24.8%)の平均活性化率が高く、最小でも足底方形筋で16.7% ± 12.1%の活性化が確認されています。
Short-Foot Exerciseは、足部の前後への動きが生じるため、解剖学的に足部縦アーチと平行に配置されている、足底内在筋が活性化することが考えられます。そのため、内側縦アーチへの介入に効果的と考えられます。