腓腹筋に機能低下が生じると ~足関節底屈以外の知るべき役割~

 

 

腓腹筋は大腿骨内側上顆・外側上顆から起始し、アキレス腱を介して踵骨に付着する筋肉です。腓腹筋はヒラメ筋に次いで、下腿後面に存在する大きな筋肉です。

 

 

腓腹筋の主な役割は足関節底屈になりますが、腓腹筋のその他の着目すべき役割に「歩行時の蹴り出し」と「膝関節の可動域への関与」があります。今回の記事では、この2つの役割について考えていきたいと思います!

 

  

1.歩行時の蹴り出し

 

腓腹筋の役割に「歩行時の蹴り出し」があります。歩行の蹴り出しというと足関節底屈になりますが、ここで大切なのは腓腹筋の求心性収縮による底屈ではなく、腓腹筋の遠心性収縮によるエネルギー蓄積が十分に行われた後の足関節底屈が大切になります。

 

 

腓腹筋が遠心性に伸張されることで、収縮要素や直列弾性要素に弾性エネルギーが蓄積され、その後の筋収縮に蓄積されたエネルギーが利用できます。これをストレッチショートニングサイクルといい、効率的な歩行の蹴り出しに欠かせない機能になります。

 

 

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