変形性膝関節症に対する大腿四頭筋のトレーニング ~どの程度鍛えたらよい?~

 

 

変形性膝関節症は日本のみならず、世界の人々が苦しめられている整形外科的疾患と言っても過言ではありません。

 

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KOAの症状はさまざまですが、主に「膝関節の疼痛、下肢筋力低下(四頭筋)、膝関節不安定性、関節のこわばり、身体機能低下」などが挙げられます。

 

 

 

また、KOAは機能面の問題だけでなく、活動量の減少や立ち上がり・歩行能力の低下など、日常生活活動にも影響を与えます。

 

 

 

セラピストはKOAの発症要因を理解し、症状改善や進行予防に努める必要があります。そこで、今回の記事では、”KOAの発症要因とセラピストがよく実施する、四頭筋のトレーニング”について考えていきたいと思います。

  

 

1.KOAの発症要因

 

KOAは年齢、肥満、遺伝的因子、力学的負荷の増大、ACLや半月板損傷などの外傷など多くの原因が関与して発症する疾患です。最近報告されたメタ分析によれば、膝関節伸展筋力の低下が、女性および男性の症候性KOAの確率を増加させたことを示しました。

 

 

 

KOAと膝関節伸展筋力の低下は密接な関係があると考えられており、セラピストが評価や介入においても、着目されている部分になります。

  

では、よく実施される四頭筋トレーニングは「KOAの症状をどこまで変化させることが出来るのか?」また「何を変化させることが出来ないのか?」、そして「筋トレの適応や注意点」なども考えていきたいと思います!

 

 

 

2.筋力低下とKOAの症状の関係性

 

まずは、KOAの筋力トレーニングの効果を考える前に、筋力低下がKOAにどのような影響を与えるのかを紹介します。KOAでは”大腿四頭筋の筋力低下”が生じており、機能制限や障害リスクを高めると報告されています。

 

 

 

また、疼痛の程度や進行リスクとの関連性も報告されています。
・膝関節の頻回な疼痛に関与(M Sattler,2012)
・男女でKOAを発症するリスクの増加に関連(Oiestad et al,2015)
・KOAの進行を加速させる可能性が示唆(Roos et al,2011)

 

 

 

さらに、内側広筋の萎縮が初期のKOAでも生じるという報告や人工膝関節全置換術を受けた末期KOAの患者では、内側広筋のI型およびII型線維の萎縮が見られたと報告されています。

 

 

 

四頭筋の筋力低下が生じるとKOAの症状につながるだけでなく、KOAの進行にも関与します。そのため、KOAの症状改善にはもちろん、進行予防においても四頭筋の筋力が重要と考えられます。

 

 

3.KOAの筋力トレーニングの効果

 

KOAの介入は多く方法が報告されています。その中でも、ガイドラインの中では、下肢筋力強化や有酸素運動は推奨(グレードA)されています。

 

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では、KOAの四頭筋の筋力強化を
実施するとどのような効果が得られるのでしょうか?

 

 

みなさんご存じの通り

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