厚生労働省の調査によると"女性は「肩こり」を訴えている方の割合が最も高く、男性でも全体の第2位”です。(2019年 国民生活基礎調査の概況 - 厚生労働省)
肩こりは国民病でもあり、現代病でもあります。長時間のスマートフォンの使用や在宅ワークは筋骨格系の問題を引き起こす可能性があります。
スマホなどの画面の視聴時間は、子供の頸部と頭部の屈曲姿勢の増加と関連していると報告されています。つまり、大人も子供も肩こりを訴える背景が現代にはあります。
この肩こりは「肩(肩甲骨周囲)にかけての痛み」が主たる症状で、私が勤務するクリニックにも同様な主訴で来院される方は多くいます。では、”肩の痛み≒肩こり”と捉えても良いのでしょうか?
残念ながら”肩の痛み≒肩こり”と捉えてはいけません。実は肩こりと思っていても肩には原因がなく、”頸に原因がある”可能性があります。
1.頸部神経根症は肩こりに似た訴えを出す
実は、頸部神経根症の多くは”片側の頸部~背部痛で発症することが多い”と報告されています!そのため、患者は肩こりと頸部神経根症を勘違いしてい認識してしまう場合があります。
頸部痛と上肢の痺れや痛みが同時に発症すれば、肩こりと間違った認識は生じないと思いますが、神経根症は頸部痛単独で症状が出現する割合が70%であるため、患者さんに判断を任せることは難しいです。そのため、セラピストが見落とさないようにする必要があります。
頸部神経根症ではC4~7の障害では”肩甲骨上部”に症状が出現し、C6~8の障害では”肩甲骨間、肩甲骨体”に症状が出現します。肩こりを訴える部位と似ていることがわかります。
私の感想になるのですが、
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