今回は前鋸筋の機能について考えていきたいと思います!
内容としては大きく分けて3つ分類して記載していきたいと思います!
・前鋸筋の解剖と機能は?
・前鋸筋と肩関節の関係性はどうなの?
・前鋸筋の評価と介入方法は?
1.前鋸筋の解剖と機能は?
まずは簡単に前鋸筋の解剖について、おさらいします。学校で習う前鋸筋の解剖の知識はこれぐらいかと思います。
しかし、こんな感じでざっくりと覚えておいていいのは国試までです💦臨床ではもう少し前鋸筋の解剖と機能について知る必要があります!
前鋸筋は「superior part・middle part・inferior partの3つのパートに分けられる」と報告されており、それぞれに解剖的差異が存在し、機能も異なっています。
1-1.superior partの解剖と機能
前鋸筋のsuperior partは第1~2肋骨から起始し、肩甲骨上角~肩甲骨内側に停止します。superior partは肩甲挙筋、小菱形筋と前鋸筋上部が連続していることは有名です。作用には、肩甲骨下方回旋や前傾、肩甲骨上角を胸郭に固定する機能があると考えられています。
1-2.middle partの解剖と機能
第2~3肋骨起始し、肩甲骨内側縁へ付着します。菱形筋と連続し、他のpartと比べて薄いと報告されています。作用には、肩甲骨の外転があります。
1-3.inferior partの解剖と機能
第3~9肋骨から起始し、肩甲骨下角に付着します。inferior partは外腹斜筋や菱形筋と連続します。肩甲骨の上方回旋、外転、後傾の作用があります。
1-4.前鋸筋全体で考えると…
前鋸筋は菱形筋や肩甲挙筋十連続し、1枚のシート状の構造を呈していたと報告されています。作用として、僧帽筋上部・中部・下部線維や菱形筋と協調的に作用することで、肩甲骨上方回旋、後傾、外旋時のフォースカップルとして働きます。
また、前鋸筋と菱形筋は連続しており、協調的に機能することで肩甲骨の浮き上がり(翼状肩甲)を防ぐとも考えられています!
前鋸筋のパート別に考えても、全体で考えても肩甲骨の運動にはかなり重要な役割があると考えることが出来ます。続いては、前鋸筋と肩関節の運動について考えて行きたいと思います。
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