~臨床経験から語る~ 体外衝撃波の想像以上の効果

 

 

「皆さんは体外衝撃波を使用されたことはありますか?」

 

 

私は最近、体外衝撃波を利用し、患者に介入する機会が多いのですが、効果が想像以上に出る方が多い印象があります。また、体外衝撃波を使用しアプローチをした患者さんの離脱率がかなり低いです。

 

これは、患者さんも体外衝撃波の効果を実感しているからだと考えています。そこで、今回は体外衝撃波について簡単にまとめて、私が臨床で使用し、効果を得られた疾患について紹介していきたいと思います!

 

1.体外衝撃波とは?

 

体外衝撃波の効果として、即時的な除痛効果と遅発的な組織修復効果が確認されています。しかし、作用機序については不明な点が多いです。また、除痛効果や組織修復促進効果に加え、筋・筋膜の柔軟性改善などに用いられています。

 

 

 

私が使用した感じとしては、工事現場のアスファルトを破壊する機会の小さいバージョンみたいな感じです💦騒音はそこまで、大きくは無いですが狭いリハビリ室で使用する際には、少しうるさいかもしれません...

 

体外衝撃波にはいろいろな種類の機械がありますが、基本的にはヘッドの部分は一緒のため、効果は似ていると思います。ヘッドは9種類を使用し、患者さんの痛み閾値や症状の部位に合わせて変更しています。

 

 

ちなみにセラピストは拡散型の体外衝撃波しか使用することはできません。収束型はドクターのみ使用可能です。

 

 

体外衝撃波の適応としては筋・腱付着部(外側上顆炎・アキレス腱付着部症)や石灰(石灰沈着性腱板炎)、皮膚疾患にも用いられています。

 

 

 

これが体外衝撃波の一般的な適用になると考えられています。ここで、体外衝撃波の効果について、いくつかの文献を紹介します!

 

 まずは外側上顆炎についてです。体外衝撃波を使用することで、超音波治療よりも、短期的・長期的に優れた疼痛軽減作用があることがが示唆されています。また、握力の改善も認められています。

 

 

 

ステロイド注射と比較した報告では、短期効果はどちらも改善しますが、長期効果(1年)では体外衝撃波を使用した方が、効果は残存していたと報告されています。私は外側上顆炎の方に対して、Frohse arcade(後骨間神経)の部分や橈骨神経の近位-遠位に照射することで、より効果を引き出すことができる印象があります。

 

体外衝撃波は組織の修復以外にも、組織の柔軟性の改善や感覚入力といった効果も期待されているため、神経周囲に照射することで、症状の緩和が期待できると考えられます。

 

 続いて、足底腱膜炎についてです。足底腱膜炎の効果は収束型に関する報告になります。頻度や強度によって効果に変化はあるようですが、疼痛を改善させることができ、手術の代替え手段になると報告されています。

 

 

 

私は足底腱膜炎に方に対して、拡散型の衝撃波を使用したのですが、収束型でなくとも効果が得られた印象があります。週一回のペースで実施していますが、3回目終了後には走れるようにまで改善したのが驚きでした💦また、腓腹筋内側頭は足底腱膜に連続しており、足底腱膜炎患者では、腓腹筋内側頭の受動的な硬さが増加していると報告されていることから、私は腓腹筋にも照射しています。

 

  

 

2.私が体外衝撃波を使用して効果が得られている疾患

 

ここまでが、体外衝撃波の一般的な使用ですが、臨床ではもっと多くの疾患に用いることができる印象があります。現在、私が体外衝撃波を使用して効果が得られている疾患は以下の通りです。

 

  

 

肩関節周囲炎や投球肩障害への使用

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