外側上顆炎と他部位の関係性 ~絶対に評価するべき3つの部位~

 

 

外側上顆炎は4050歳代の労働人口に多く見られる障害の一つで、人口の約40%が一生に一度、外側上顆炎になるとも報告されています。基本的に短橈側手根伸筋が関与していますが、総指伸筋も関与しています。

 

 

 

上腕骨外側上顆炎の主たる訴えは疼痛で、one finger signで表現される場合とpalmer signで表現される場合があります。疼痛の種類としては、夜間痛、安静時痛、運動時痛、またはすべての疼痛が出現する場合があります。

 

 

 

外側上顆炎の治療の第一選択は保存療法であり、治療としては前腕伸筋群の遠心性運動やストレッチ、徒手介入、ステロイド注射などが有効と報告されています。

 

 

 

運動療法や投薬療法は有効と報告されている一方、ある研究では、半数以上の患者が 1 年後に肘関節の疼痛(疾患は不明)は改善していないと報告されています。

 

 

 

関与する筋肉が分かっており、有効である介入方法もあるにも関わらず、

「なぜ?症状や疼痛が改善しいないのか?」という疑問が生じます。

 

 

実は、外側上顆炎は局所だけの問題でなく、頸部や肩関節、胸椎、肩甲骨(僧帽筋)からの影響も受けると考えられており、肘関節単独の介入だけでなく、他部位からの影響も考える必要がある疾患です。

 

 

 

そこで、今回の記事では外側上顆炎の局所的な問題を考えるのではなく、外側上顆炎と他部位との関係性について考えていきたいと思います。

 

 1.外側上顆炎と頸部の関係性

 

外側上顆炎では「外側上顆炎患者は健常者と比較して、C5/6 レベルで圧痛閾値が低い」「中枢または末梢の感作は下部頸椎に由来する」と報告されています。

 

 

 

また、

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